『欲望の哲学史 序章~マルクス・ガブリエル、日本で語る』2021年07月25日 21:20

19年 2月15日視聴。
 実存主義、構造主義、ポスト構造主義という戦後哲学の流れが再確認できて良かった。
 ガブリエル自身の「新実在論」は「世界は存在しない」などと刺激的な言葉を使っているが、要するに世界という全体を客観的に把握し得る視点は存在しないという、何を今更という感じの主張。キリスト教文化圏では常に一定の衝撃があるのかも知れないけど。
 実在するのはローカルな構造だけである。それでどうやって「合意」が可能かというと、ローカルな実在が重なり合っている事で可能になる。これもドゥルーズとガタリの「リゾーム」の言い換えという感じ。
 そういう意味では、非キリスト教的と言うか非一神教的なんだけど、倫理の問題になると、ヒューマン・ユニバーシティ的に絶対的普遍性が出て来る。それは論点先取りじゃないの、という気もする。

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