月の兎2020年01月23日 22:16

15年10月27日記す。
 月の中に兎が居ると言うのは日本だけで、国に依って月の模様は様々に解釈される、という話が面白かった。天体の表面の染みに過ぎない物を兎だと言うのがそもそも無理な訳だが、何を見るかは様々でも、その無理な見立てをしようとする傾向だけは共通している。そう言えば星座というのも随分無理矢理である。

泣く事笑う事2019年11月26日 20:34

15年 6月13日
 歩きながら、人は何故泣いたり笑ったりするのだろうと考える。進化史的、生存戦略的にである。
 泣く事は何か生存戦略上の有利さがあるか。悲しい時というのはたいてい非常事態だから、大きくなり過ぎたストレスを緩める効果はありそうだ。非常事態には交感神経が優位に成り、次の行動に備えて体が緊張するが、緊張し過ぎると体は却って動かなく成るから、泣く事で緊張を緩めるという事はありそうである。
 では笑いはどうか。人が笑うのは予想外の事が起こった時である。予想外の事態は普通は緊張を齎す。それを緩めるのが笑いだと考える事もできる。故桂枝雀の「緊張と緩和理論」である。
 泣くのと違うのは、笑いは生理的に「快」であるという点である。もちろん泣く事にも浄化作用はあるが、笑う事は更に単純に楽しい。そうすると、リスクもあるだろう予想外の事態を積極的に求めるように成るだろう。これは生存戦略上不利な事ではないだろうか。
 考えられるのは、予想外の世界、日常とは違う世界に身を置く事は、進化を誘発する、という事である。笑いは生物を多様化させ、進化の確率を高めるために発達した、という仮説。

オタク市場2019年10月03日 21:45

15年 1月21日記す。
 宮沢章夫が言っていた事だが、オタク文化が面白いのは、コミケ来場者が何十万人と言う巨大市場なのに、資本主義原理のビジネス世界に取り込まれずに、マニアックな趣味の世界に踏み止まっている処である。アマゾンやツイッター、フェイスブックなどが、本来は趣味的、或いは隙間産業的に誕生したのに忽ち覇権主義的な市場原理に飲み込まれてしまった事と対称的である。おそらく、オタク文化の参加者たちはその事に無自覚であろう事も興味深い。つまり、資本主義に対する抵抗というような意識はまるでなく趣味に没頭しているだけ。いずれは資本主義に取り込まれてしまうであろうが、どこまで踏み止まれるか見物である。