『ETV特集』7人の小さき探究者~変わりゆく世界の真ん中で2022年01月29日 21:06

20年 4月23日視聴。
 新型肺炎対策のため突然、休校となった気仙沼市の小泉小学校。全国に先駆けて、対話を通じてこどもが考える力を育む授業「p4c(ピーフォーシー)」を行ってきた。“philosophy for children(こども哲学)”の略称で、東日本大震災をきっかけに始まった。
 6年生7人は卒業直前の突然の休校に揺れる現状を、こども独自の視点で捉え、言葉にしてゆく。彼らは学校がなくなった日々に何を考えたのか。ディレクターが子供に質問して応える場面がある。質問してから応えるまで、子供が考え逡巡する間がある。その間はしばしば長い。妙な話だが、その沈黙が面白かった。
 言葉としては沈黙だが、表情や視線から子供の中で生じている葛藤が感じられるからであろう。ディレクターもそう思ったのであろう、カットせずにそれを流した。奇妙なテレビ的でない時間が流れた。
 子供たちが話す内容はそれほど優れているとは思わない。しかし、「大人が期待し、大人が気に入る応え」を探そうとはせず、自分の考えを、自分の言葉で語る。そこが面白かったのだろうと思う。

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