小川哲著『ゲームの王国』上下2021年03月19日 21:25

18年 3月13日読了。
 大変に面白かった。マジックリアリズム的だと思った。問題は俺がマジックリアリズムとは何なのか良く判っていない事だが。カルペンティエールの『失われた足跡』やマルケスの『族長の秋』を連想した。『吉里吉里人』にもちょっと似ている気がするし、もしかしたら『熊の木本線』にも……何に似ているかという話ではない。ぶっけぶったらか。
 神話的な不可思議な出来事と現実的な出来事が、分離するでもなく融合するでもなく、居心地悪く(褒めている)混ざり合っている所がマジックリアリズムを思わせるのであろう。後半メタフィクション的な展開に成るのも良い。
 「SFが読みたい!」に収録された鼎談で「SFか、そうでないか」「SF性が高いか低いか」という事を延々話しているが、んなこた如何でもいいじゃねえか。かんじょれ猪の木。

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