R・A・ラファティ著『昔には帰れない』2019年06月06日 21:43

14年 6月 7日読了。
ラファティらしい滅茶苦茶な(誉めてます)話の数々。ナンセンスにしても笑いどころが判らなかったりしてもやもやするが、これは判らなくて良いのであろう。日本人だから判らないという部分もあるが、どうも欧米人でもキリスト教徒でも判らない所は多いらしい。何となくクレイジーな感じが透かし見えるのを感じ取れば宜しかろう。こういう、論理や因果ではなくイメージの繋がりで構築する手口を身に付けたい物だ。

ジョイス・キャロル・オーツ著『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』2019年06月07日 21:03

14年 6月 9日読了。
面白い。特に中編「とうもろこしの乙女 ある愛の物語」が素晴らしい。これは呪いの儀式の物語である。現代のアメリカの町で少女たちが行う生贄の儀式。神秘的な事は何も起こらないが、呪いは確実に効果を上げる。結末に戦慄する。

ロベルト・ボラーニョ著『売女の人殺し』2019年06月08日 23:23

14年 6月12日読了。
酷い題名。絶望し、諦めている。それでも突き放す事ができない。そんな感じ。
追記 日記からコピペしているのだが、現在(2019年)全く内容を思い出せない。

リュドミラ・ペトルシェフスカヤ著『私のいた場所』2019年06月09日 21:28

14年 6月13日読了。
怪談のようにも滑稽譚のようにも思える短編集。寓話とも読めるが教訓はない。そんな話が好きである。「家にだれかいる」「母さんキャベツ」が特に好き。
追記 これも内容を思い出せない。こういう事が繰り返されて、だんだん内容や感想を詳しく書いておくように成っていくのである。

ジャネット・ウィンターソン著『オレンジだけが果物じゃない』2019年06月10日 22:49

14年 6月13日読了。
カルト的な信仰を持つ母親に育てられる娘の話。ずれちゃってる人が沢山現れる。そういう人達の間で「神の子」に成るべく娘は純粋培養される。当然、一般社会(最初は学校)からは受け入れられない。一面から見れば悲惨な話なのだが、全体に語り口がユーモラス。訳者は「からかい」という言葉を遣っているが、攻撃的なのだがどこか愛情も感じられる笑いである。歪んだ世界観、人間観を持ちながら活力に満ちた母親が怪物的で一種痛快ですらある。