舟崎克彦著『ぽっぺん先生の日曜日』 ― 2020年02月13日 20:23
15年12月 3日読了。
本の中に入り込んでしまう、という着想は別に珍しくないが「あの古ぼけた家に生まれて、古めかしさといっしょに育ってきた三十八年の年月こそ、ほんのつかの間の夢で、まぎれこんだ絵本の中の世界こそ現実だったのではないでしょうか」という存在への疑いを子供の読者に共感できる形で表現されているのが素晴らしい。
登場人物達も皆魅力的で、おかしな特徴を持っているというだけでなく、それぞれに(奇妙な)人格的統一性が在り、それなりの人生観や世界観を語る処が面白い。子供騙しにへんてこなキャラクターを作ったという物ではないのである。ストーリーにもっと構築性があれば尚良かったが、小学生向けならこれで良いような気もする。
本の中に入り込んでしまう、という着想は別に珍しくないが「あの古ぼけた家に生まれて、古めかしさといっしょに育ってきた三十八年の年月こそ、ほんのつかの間の夢で、まぎれこんだ絵本の中の世界こそ現実だったのではないでしょうか」という存在への疑いを子供の読者に共感できる形で表現されているのが素晴らしい。
登場人物達も皆魅力的で、おかしな特徴を持っているというだけでなく、それぞれに(奇妙な)人格的統一性が在り、それなりの人生観や世界観を語る処が面白い。子供騙しにへんてこなキャラクターを作ったという物ではないのである。ストーリーにもっと構築性があれば尚良かったが、小学生向けならこれで良いような気もする。
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