宝樹(バオシュー)著『三体X 観想之宙』 ― 2023年05月01日 22:24
「三体」シリーズのファンだった、作家としてデビューする前の宝樹による二次創作作品。作品の内容は、主にシリーズで描かれなかった空白部分の補完と謎解きで、特に第一部と第二部は会話で構成されており、また、文章が描写よりも説明に寄っていて、小説的なダイナミズムに乏しい感じがある。もともと当時は作家でもなかったファンによる創作なのだから、小説になっていない、というのはないものねだりである。もちろん、三体シリーズの読者には、空白部分の想像と解釈の一つとして面白く読めるのである。
それに比べると、第三部はかなり「小説になっている」。人類滅亡後、人類をはるかに超えた超越存在同士の宇宙の運命を賭けた戦いが描かれている。ワンダーなイメージも多い。もちろん欠点もある。何億年もの寿命を持ち知性も人類をはるかに上回っている筈の超越存在たちの精神構造は、もっとはるかに成熟していたり、あるいは異常に歪んでいたりするべきだろうし、語られる哲学も、生の一回性とか、永遠と自由とか、現在の人間が考えるような範囲内でしかない。しかしこれがファンライティングであることを考えれば、それらも過大な要求であろう。
それに比べると、第三部はかなり「小説になっている」。人類滅亡後、人類をはるかに超えた超越存在同士の宇宙の運命を賭けた戦いが描かれている。ワンダーなイメージも多い。もちろん欠点もある。何億年もの寿命を持ち知性も人類をはるかに上回っている筈の超越存在たちの精神構造は、もっとはるかに成熟していたり、あるいは異常に歪んでいたりするべきだろうし、語られる哲学も、生の一回性とか、永遠と自由とか、現在の人間が考えるような範囲内でしかない。しかしこれがファンライティングであることを考えれば、それらも過大な要求であろう。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://castela.asablo.jp/blog/2023/05/01/9582046/tb
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。