ナサニエル・ホーソーン、エドゥアルド・ベティ著『ウェイクフィールド/ウェイクフィールドの妻』 ― 2025年01月16日 22:31
「ウェイクフィールド」は、ボルヘスに激賞され、カフカにも影響を与えたといわれる名作短編だが、「ウェイクフィールドの妻」は、それを妻の視点で描いた長編。
「ウェイクフィールド」は、ある日突然、家を出て消息を絶った男の物語。男は家のすぐ近くに隠れ住み、自分の家と妻の様子をこっそりと窺っている。そうして二十年の月日がたち、男はまた突然何事もなかったかのように帰宅する。神秘的なことは何も起こらないが、不条理感が満ちている。
「ウェイクフィールドの妻」は、同じ物語を妻の視点から語った物語。細部を詳細に描写して長編に仕上げている。使用人の男の子が死刑になりかけたり、夫が生きていると知らない牧師が妻にプロポーズしたり、なかなか波乱に満ちているが、失踪した夫がすぐそばに住んでいるという状況の異常さが、すべての出来事に異化効果を与えている。妻が日記に「人は〇〇と××に分かれる」と繰り返し書くのが妙に面白い。
「妻」よりもずっと短い「ウェイクフィールド」がより強い印象を残すのは、構成上仕方のないことであろう。
「ウェイクフィールド」は、ある日突然、家を出て消息を絶った男の物語。男は家のすぐ近くに隠れ住み、自分の家と妻の様子をこっそりと窺っている。そうして二十年の月日がたち、男はまた突然何事もなかったかのように帰宅する。神秘的なことは何も起こらないが、不条理感が満ちている。
「ウェイクフィールドの妻」は、同じ物語を妻の視点から語った物語。細部を詳細に描写して長編に仕上げている。使用人の男の子が死刑になりかけたり、夫が生きていると知らない牧師が妻にプロポーズしたり、なかなか波乱に満ちているが、失踪した夫がすぐそばに住んでいるという状況の異常さが、すべての出来事に異化効果を与えている。妻が日記に「人は〇〇と××に分かれる」と繰り返し書くのが妙に面白い。
「妻」よりもずっと短い「ウェイクフィールド」がより強い印象を残すのは、構成上仕方のないことであろう。
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