アストリッド・リンドグレーン著『カッレくんの冒険』2021年12月03日 21:25

19年12月 8日読了。
 リンドグレーンの描く子供はいつもなんと活き活きしている事か。いつも元気なエーヴァ・ロッタが、現実の殺人事件に遭遇してひどいショックを受ける処、そして「もう一五にもなった気がする」と言っていたエーヴァが、二日もすると元気に戦争ごっこに復帰する処など、子供の心情がリアルに描かれている。
 アンデスがカッレを名探偵と疑わないのに対して、カッレ自身は探偵ごっこと現実の事件をはっきり分けて考えている処は、子供は案外現実と空想を区別しているものだという事が表れている。子供たちは戦争ごっこと本当の戦争を混同することはない。
 カッレくんの推理の架空の聞き手という、カッレくんの頭の中だけに居る知り合いも、空想好きな子供だった人には多いに共感できるであろう。
 「読書メーター」に『ピッピ』が苦手という人が複数居て驚く。俺はリンドグレーンの中で『ピッピ』が一番好きなのである。

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