ミランダ・ジュライ著『最初の悪い男』2021年06月05日 23:27

18年11月 8日読了。
 ミランダ・ジュライの作品らしく奇妙な人が大勢登場する。と言うより、変な人しか出て来ない。普通は、変な人の変さを際立たせるために、周辺には普通の人を配置する物である。『粗忽長屋』みたいに。例がおかしいか。アメリカにはもう普通の人は居ないのかも知れない。
 四十三歳の子供と、二十歳の子供が大人に成っていく話である。最後は母にまでなる。そういう意味では一種の教養小説だが、一番面白いのは二人の関係である。暴力を伴う、ある種のゲーム(と言うかスポーツと言うか演技と言うか)が始まるのだが、相互にルールを確認し合う事はなく、手探りで型が決まっていく感じが何とも奇妙である。歪んだコミュニケーションの話。

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