『Eテレシアター』鉄腕アトム「地上最大のロボット」より「プルートゥ PLUTO」2019年11月14日 18:37

15年 5月25日視聴。
 舞台は面白い。前衛的表現とエンターテインメントが無理なく結び付いている。映画のように特撮やCGが使えないという制限による消極的なものかも知らぬが、面白い事に変わりはない。
 夫を亡くしたロボットの妻が、始めて味わう「感情」に戸惑っている処に、江本明演じる天魔博士が泣き方を教えてあげる処が好きである。「そういう時人間は泣くのです。何の解決にも成りませんが、少し楽に成ります」。
 同じロボットの妻が飛び去るアトムを見送る処も好きだ。劇場内のどこにもアトムの姿はないのだが、永作博美が演じるロボットの妻が視線を上げて空を見るとアトムが飛ぶのである。舞台の醍醐味の一つである。
 舞台放映の前に、出演者やスタッフへのインタビューがあったのだが、作品の主題について理念的な事を話す人が多い中、ロボット刑事役の寺脇康文だけが「ロボットの動きには迷いがない筈だ」などと演技プランについて語ったのが面白かった。昔全然別の場所で江本明が「役者は順番が来たら台詞を言えば良いんですよ」と言っていたのを思い出す。二人とも喜劇出身である事と関係があるだろうか、ないだろうか。

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