『NHKスペシャル』少女たちの戦争~197枚の学級絵日誌。2019年07月17日 22:54

14年 8月14日視聴。
 戦争末期の昭和19年4月から1年間、滋賀県の小学5年生の少女たちが197枚の絵日誌を描いた。戦場から遥か遠くに隔たっていた地方の町の普通の子どもたちの日常。当初は戦時下にあっても子供らしいみずみずしい感性で自然や学校生活などをつづっている。しかし次第に、戦況の悪化によって変化する町の雰囲気に影響され、感じたことを自由に描けなくなる。誰に命じられた訳でもなく少女たちの自主規制である。
 そこで「絵日記はもう止めましょう」と言った教師の思慮深さに驚く。あの当時、このように子供達と社会を見通せる目を持った人物が、特別な立場の人ではなく、田舎の小学校の教師というごく普通の庶民の中に居たという事。勿論、それが時代に対して何の力も持たなかったのも事実であろうが、一縷の救いのような物を感じる。多くの場合愚かさや悪さに埋もれてしまうが、人間には賢さや善さがある、なかなか顕れないが確実にそれはある。

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