コードウェイナー・スミス著『人類補完機構全短編2アルファ・ラルファ大通り』2021年01月08日 00:03

17年 8月 3日読了。
 人類補完機構全短編の二巻。「酔いどれ船」のシュールで詩的なイメージも魅力的だが、やはり「シェイヨルという名の星」のグロテスクさと残酷さが強い印象を残す。悲劇もハッピーエンドもあるが、奇怪なイメージの末に感傷的な結末に至るという構成はどれも同じ。全体に何とはない、人間に対する不信感や諦めの気分が感じられるが、もしかしたらそれはそういう否定的な感情ではなく、評価は抜きにして「人間とはそういう物だ」という客観的な性質を描いているのかも知れない。

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