『河合隼雄著作集第2期7 物語と人間』2020年10月18日 22:17

16年12月22日読了。
 「紫マンダラ」「物語を生きる」を収録。文学作品を、曼陀羅を作って分析する手法が興味深い。
 「両立しがたいものをひとつに両立させるためには『物語』が必要である」(p.65)。
 「本当に言いたいことを言わずに他のことを言うことによって、それを悟らせようとする。あるいは、誰かが何かに怒って発言すると、『本当は何を言いたいのか』を周囲の者がいろいろと推量する」(p.268)。
 「このようなことが生じる基礎に、日本的な美意識とでも呼びたい傾向が存在している。それは、直接的な争いをできるだけ避ける、という点と、滅びの美学という点とがあるようだ」(p.268)。
 「できるだけ避けてはいるが、『もうこれまで』と思ったときの争いは、かえって無茶苦茶になる」(p.268)。

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