船崎克彦著『ぽっぺん先生と笑うカモメ号』2020年02月16日 23:55

15年12月 7日読了。
 俺にはやはり前半の「ヒサシブリ」「ブチカマス」などの奇妙な魚が次々に現れる部分の言葉遊びが楽しい。後半、ぽっぺん先生が巻き込まれた不思議な漂流に、先生自身の子供時代の記憶が関係している事が明らかに成るので、これは精神分析的な展開に成るのかと思ったのだが、そっちには行かなかった。
 最後まで、本当の悪役というものは現れず、寧ろ人類文明へ疑問を投げかける形で終わっている。高尚と言えば高尚だが、子供の読者にはすっきりしない思いが残るかも知れない。それで良いのかも知れないが。

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