奥泉光著『地の鳥 天の魚群』2019年07月01日 23:31

14年 7月21日読了。
家族がばらばらに成っていく話。ばらばらに成ったのではなく元々ばらばらだった事に突然気付かされたのかも知れない。冒頭からカフカを意識していることは明らかだが、カフカのような閉塞的な結末は迎えない。かといって希望がある訳でも開放される訳でもない。「絶望をそのまま活力に転化する」ような感じ。地面から鳥の足が群がり生えるイメージは強烈だが、俺には、日本語が日本語に聞こえず、人の顔が人の顔に見えない感覚異常の描写が面白かった。

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